債務整理の依頼で督促が止まる仕組み―「受任通知」送付のメリット
貸金業者からの鳴りやまない電話・繰り返し送達される郵便物で、刻一刻と精神をすり減らしていませんか。借金問題に悩む人には「督促されたくない一心で毎月返済額を工面するうちに、生活状況を著しく悪化してしまった」といった状況も多く見受けられます。
これ以上督促に怯える必要はありません。
弁護士が代理人として貸金業者からの連絡の一切を引き受け、依頼人の日常生活をガードします。
なぜ督促が止まるのか
貸金業者からの督促が止まるきっかけとなるのは、依頼時に弁護士から貸金業者へ送付される「受任通知」です。通知により弁護士介入を知った貸金業者は、以降の債務者(=弁護士に依頼した人)への連絡を一切禁じられます(貸金業法第21条9号)。
督促停止は最短当日中
受任通知はFAXなどの即時送達できる手段で送付されるため、最速で相談当日中に督促から解放されます。
督促が継続する限り、同居家族や職場に知られるリスクも存在し続けるでしょう。弁護士がいち早く介入を知らせることで、借金問題の対外的な影響もすぐに食い止めることができるのです。
ほかにもある「受任通知の効果」
「受任通知」の送付によるメリットは、督促停止だけではありません。
通知送付によって弁護士が代理人としての職務を遂行することで、すぐに生活再建を始めるためのさまざまな利点が生じます。
手続き終了まで返済不要になる
債務整理では借金の総額をまず確定させる必要があるため、受任通知が送達された時点からいったん返済不要となります。自己破産・過払い金請求によりそのまま債務額ゼロになる見込みのあるケースでは、実質的に弁護士に依頼した段階で借金から解放されるのです。
受任通知は時効成立を妨げない
受任通知を送付しても、借金の時効成立を妨げません。弁護士が作成する通知内には「債務承認に当たらない旨」の一文が付されるためです。
【参考】時効成立を妨げる「債務の承認」とは
時効成立までの間に返済義務の存在を認める行為があった場合、借金の消滅時効(最終返済日から5年または10年)のカウントがリセットされてしまいます。
返済義務の存在を認める行為を「債務の承認」と呼び、口頭や文書でうっかり返済約束することも承認行為に該当します。
受任通知の注意点
受任通知により弁護士介入を知らせることは、依頼した人の「今まで通りの返済ができなくなった」という事実を法的に成立させる行為でもあります。また、滞納が長期間継続して訴訟に発展しそうな状況では、思うように債権回収の手続きを止められません。
事前に依頼時点(=受任通知の送達時点)から生じるデメリットも押さえ、依頼手続き前に弁護士からも説明してもらいましょう。
新規借入が出来なくなる
弁護士介入を知らされた貸金業者は、信用情報※に情報登録を行います。
情報登録の時点でいわゆる「金融ブラック状態」になり、ローン利用や新規借入が難しくなってしまいます。
※信用情報とは
過去5~10年に渡るローン利用履歴を収集し、契約者ごとに返済状況をまとめたデータです。金融機関の与信審査で活用されており、新規契約もしくは契約更新の可否を判断するための重要な判断材料とされています。
クレジットカード等の後払い契約を今後も必要とする場合は、事前に弁護士と打ち合わせしておくことをおすすめします。
訴訟と口座凍結は止められない
債権回収訴訟や差押え手続きについては、受任通知をもって取り下げてもらうことは出来ません。貸金業者が裁判所で解決しようとする行動を止める権限は、弁護士の職権に含まれていないからです。
さらに、債務整理の対象に銀行を含める場合、受任通知が送達されたと同時に預金口座が凍結される可能性があります。同じく弁護士と打ち合わせし、銀行を整理対象から除外する「任意整理」を選択する等の検討が必要です。
まずは元通りの生活を取り戻すことが大切
金融ブラック化や口座凍結などのデメリットを引き受けたとしても、督促停止と返済中断による好影響は計り知れないものです。
【債務整理の依頼ですぐに得られるメリット】
- 借金していることが周囲に知られるリスクを解消できる
- 連絡対応がなくなり、仕事や家事に集中できる
- どのくらいの金額なら返していけそうか冷静に見極められる
収支ともにすぐに改善するものではなく、借金返済を漫然と続けることにメリットはありません。一人で悩んでいても、刻一刻と状況が悪化するのみです。
宮重法律事務所では「まずはすぐに元通りの生活を取り戻していただくこと」をモットーに、少しでも早くご相談いただくようおすすめしています。
早期相談しやすい環境を整えています
弁護士が貸金業者とのあいだに立って直接連絡を防ぐことで、債務整理中は穏やかな暮らしを取り戻せます。督促に悩まされない生活は、収入を回復して完済できる環境を整えるために欠かせません。
宮重法律事務所では、弁護士費用への不安にさまざまな解決策をご用意し、相談しやすい環境を整えています。
ご相談は無料です。平日夜間や土日の面談・LINEでの気軽なご質問にも対応しておりますので、まずは気軽に状況をお聞かせください。