自己破産のメリット&デメリット―破産後の生活はどう変わるのか

「自己破産すると二度と元通りの生活に戻れない」というのは誤ったイメージです。
破産による職業や日常生活に対する制限はごく限定的で、返済義務の免除を受けたあとは他の人と変わらない社会生活に戻れます。周囲に破産者であることが知られてしまうリスクもほとんどありません。

どうしても破産手続きに踏み出せない人へ、自己破産によるメリット・デメリットの正しい知識を紹介します。

自己破産とは

自己破産とは、返済不能に陥った経緯を裁判所に説明し、手持ちのまとまった財産を債権者に分配した上で「免責」(返済義務の免除)を受けるための手続きです。
弁護士への依頼から3ヵ月~6ヵ月程度で免責決定が下り、一部の非免責債権※を除いてすべての借金から解放されます。

※非免責債権とは…損害賠償請求・税金・離婚後の養育費など、免除を受けられない種類の債務を指します。

【参考】自己破産の手続きの流れ
※少額管財事件の場合
・受任手続き
↓即日
・債権調査
↓1ヶ月~2カ月
・破産申立
↓2週間程度
・破産手続き開始決定
↓2カ月~3ヵ月程度
・債権者への分配
↓1ヶ月程度
・免責審尋
↓2週間程度
・免責決定

自己破産のメリット

複数ある債務整理の手法のうち、借金を確実にゼロにできるのは自己破産のみです。
また、一般に「財産は全て差し押さえられるか処分される」というイメージを抱かれがちですが、これは正しいとは言えません。破産手続き開始後の債権者による財産執行は禁じられており、最低限必要な財産も法律で保障されているからです。

【自己破産のメリット】

  • すべての借金が免除される
  • 強制執行(差押え等)の進行を止められる
  • 生活に必要な資産は手元に残せる

破産後も手元に残せる財産とは

破産しても手元に残せる財産(自由財産)は幅広く、少なくとも預貯金・年金等の公的扶助・仕事道具は最低限保障されます。
パソコンやタブレットなどの高額資産についても、裁判所に「自由財産」と認定されることで、債権者への分配を避けて手元に残しておく事ができます。

【自由財産の種類】

  1. 日用品・仕事道具
  2. 給料・年金等の収入
  3. 破産手続き開始後の新得財産(親の遺産など)
  4. その他、裁判所に「自由財産」と認められた財産

参考:民事執行法第131条・同法152条・破産法第34条

自己破産のデメリット

自己破産には「氏名住所が公になる」「職業と身分に制限を受ける」等の理解を要するデメリットがあるものの、後述するように悪影響を受ける期間や社会的立場はごく限定的です。
弁護士からも個別に説明を受け、正しく理解しましょう。

【自己破産のデメリット】

  • 氏名住所が「官報」に掲載される
  • 資格制限・取締役解任・身分制限がある

官報とは

「官報」とは政府が発行する機関誌であり、税務関係者や株主などが閲覧する紙面です。
破産手続きを開始すると、債権者に分配の機会を与えるため計2回(破産手続き開始時・免責決定時)にわたって氏名住所が官報公告されます。

制限される職業・身分の種類

破産手続開始から免責決定までのあいだは、公的に「破産者」として扱われます。
破産者である間は、一部の国家資格・法人の代表取締役・家族のための後見人や遺言執行人といった役割(以下一覧)を担うことが出来ません。

【自己破産で制限される職業】

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引主任士
  • 警備員
  • 生命保険募集人
  • 法人の代表取締役

【自己破産で制限される身分】

  • 後見人
  • 保佐人
  • 補助人
  • 遺言執行人
  • 後見監督人

破産手続き後の生活

破産手続きで晴れて免責決定を得たときは、身分・職業上の制限が解除され、氏名住所が公的な記録に残されることもなくなります。
ほとんどの人が破産したことを周囲に知られないまま日常生活に戻れる一方で、家計管理には十分注意すべき

身分制限・職業制限が解除される

免責決定と同時に「復権」が行われ、職業や身分に対する制限は解除されます。
法人の代表取締役を解任されてしまったケースでは、会社に再任されて委任契約を結ぶことが出来れば、復権前であっても再び同じ役職に就くことが出来ます。

勤務先や婚約者に伝える必要はない

破産したことは戸籍や住民票には掲載されず、履歴書に書く必要もありません。
現在の勤務先や転職先に知られることはなく、信頼関係が維持できる限り婚約者や家族には破産したことを伝えなくても良いのです。

最長10年にわたって借入できない

自己破産したことは信用情報※に異動情報として掲載され、一般に金融ブラックと呼ばれる状態になります。異動情報は与信審査の際に参照されるため、当分のあいだローンを新しく契約することは困難になると言わざるを得ません。

※信用情報とは
過去5~10年に渡るローン利用履歴を収集し、契約者ごとに返済状況をまとめたデータです。

ただし、この状態が永続するわけではありません。
官報保存期限(最長10年)が経過すれば異動情報は抹消され、その後は収入や勤続年数をアピールすることでローンを組むことが出来ます。

ローンが一定期間組めなくなることは、重いマイナス要素ではありません。
長らく借金返済を中心とする生活を送っていると、家計の見直しに相当の時間がかかることもあります。異動情報の掲載期間を「生活再建を実現するための時間的ゆとり」と考えることも出来るでしょう。

「前向きな自己破産」をサポートします

自己破産は決してネガティブな手続きではなく、むしろ「生活を再スタートさせるためのポジティブな手段」として多くの人に活用されています。破産者として受ける制限はごく限定的なもので、手続き中から免責決定後にわたって周囲に知られる機会も多くはありません。

宮重法律事務所では、破産手続き前の説明やご質問対応を徹底し、ご相談者様ごとに存在する不安を解消した状態で申立に臨めるようサポートしています。
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