家族・職場に秘密のまま債務整理できる?―弁護士が依頼人のプライバシーを守れる仕組み
債務整理が周囲に知られてしまうことは、自分から話さない限りほぼありません。借金問題に悩む人のプライバシーは、代理弁護士により強力に守られます。
日常生活に影響を与えず穏やかに債務整理を済ませたい人へ、専門家が依頼人の秘密を守れる仕組み・早期相談の必要性について解説します。
周囲に知られずに債務整理できる理由
債務整理の手続き中から完了後にわたり、職場や別居家族はもちろんのこと、同居中の家族に秘密が漏れる心配は不要です。その理由として以下3つが挙げられます。
理由1:取立て行為の規制がある
現在の貸金業法には「取立て行為の規制」(第21条各号)があり、弁護士介入を知った債権者は依頼人への督促が許されません。本法令は取立て行為だけでなく、交渉(依頼人に直接和解をもちかけること)や減額合意時の和解契約書の送付も含まれます。
介入がただちに依頼人の平穏な生活を取り戻すことに繋がるため、当事務所では速やかな受任を心がけています。
理由2:弁護士自身にプライバシー厳守の義務がある
弁護士から依頼人にコンタクトを取る時は、あらかじめ取り決めた方法と時間に基づいて行われます。希望もないのにむやみに連絡を行ったり、本人のごく親しい人に伝言を残したりすることはありません。
弁護士には「職務上知り得た秘密」を厳守する義務が課せられており、忠実に職務を果たすため最大限の努力が払われています(弁護士法23条・弁護士職務基本規程第23条)。
理由3:債務整理したことは身分証や職業履歴に残らない
債務整理した事実が住民票や戸籍謄本に残ったり、就職活動の際に履歴書に記載する義務が課せられたりすることは一切ありません。
当事務所では手続き終了後の見通しについても明確にお伝えし、きめ細かいアフターフォローを心掛けています。ご不安があれば、いつでもお聞かせください。
周囲に知られる恐れがある3つのケース
債務整理をより確実に秘密にできるかどうかは、相談タイミングと借金の状況に大きく左右されます。
家計の悪化が進んで整理手段が限られてしまってからでは、債権者や裁判所を通じて知られたくないことが明るみになってしまうことは避けられません。
個人再生または自己破産を行うケース
個人再生・自己破産では、債権者に届出を呼びかけるため依頼人の氏名住所が「官報」(政府広報誌)に掲載されます。官報は一般的な書店での販売はないものの、一定期間のネット公開等を通じて身近な人の目にとまる可能性は否定できません。
保証人が存在するケース
連帯保証人の存在する債権の整理に着手すると、ただちに一括請求が行われます。こうしたリスクのある債務の代表例は、住宅ローンや奨学金でしょう。
誤って保証人付き債務を整理対象に含めることは、周囲に知られるどころか債務によるリスクの転嫁につながるため、弁護士による調査・対応策の検討が必要です。
訴訟または差押えが始まっているケース
滞納が長期化して法的な債権回収手続きが開始されてしまうと、裁判所から自宅に「特別送達郵便」が届くことは避けられません。さらに回収手続きが進んだ場合、勤務先を通じて給与差押えが行われます。
いったん裁判内での回収が始まってしまうと、弁護士が介入しても阻止することは困難です。返済困難な状況が最悪の局面を迎える前に、代理弁護士を通じて債務整理の意思を示すべきでしょう。
プライバシー重視なら「任意整理」を
ここで紹介した秘密が漏れるリスクは、債権者と個別交渉して利息カットと過払い金返還を実現する「任意整理」で回避可能です。
【任意整理のメリット】
- 官報公告は行われない
…あくまでも裁判外の手続きであり、債権者に広く届出を呼びかけるための個人情報公開は行われません。
- 保証人の存在する債権を除外できる
…債権者1件ごとの個別交渉で進めるため、保証人の存在する借金を整理対象から除外して一括請求を免れることが出来ます。
任意整理を行うための最低条件
任意整理は手続き後3年~5年にわたる返済が条件となるため、最低限の可処分所得(収入のゆとり)を確保できていることが最低条件です。さらに、債権回収訴訟などの法的手続きが開始されてからでは、和解成功の望みが薄くなると言わざるを得ません。
返済困難な状況が長引けば、借金がかさんで家計が悪化し、滞納を繰り返したり長期間支払えなかったりする状況に陥りがちです。こうなってしまってからでは、個人再生や自己破産などの法的整理に着手するほかありません。
無理に支払いを続けず、最悪の状況に陥る前に弁護士と情報共有することが大切です。
債務整理は早めの決断が大切です
「周囲にバレたくない」という一心で、生活を無理に切り詰めてでも支払いを行っていませんか。このまま秘密裡に借金問題を解決しようとするなら、相談タイミングの早さが重要です。
宮重法律事務所では、無料相談(時間&回数無制限)・法テラス利用の積極提案など、経済的ハードルを感じず債務整理に踏み切れる環境が整っています。
これ以上一人で悩まず、まずはご相談ください。