自己破産

生活費の不足を補うために借り入れを増やした高齢男性について、破産による免責が認められた事例

70代男性
ご相談前ご相談後
借金総額
430
万円
0
万円
毎月の返済額
20
万円
0
万円

ご依頼の背景

借金の状況 430万円以上
借金の理由 生活費
借入先 消費者金融、信販

会社の定年前に、会社の管理職をしていたが、その際に、取引のある銀行との付き合いで、500万円の融資枠を設定し、生活費等に充てるために、小口の借り入れを繰り返して、借金の残高が徐々に増えていった。

定年後も、借金が残った状態で、年金とアルバイト収入のみで生活する状況となったため、借金の返済のために、さらに、金銭の借入れを増やすことになり、破産を決意するにいたった。

当初、再生手続きも検討していたが、相続した非上場株式の簿価が、高額であったため、清算価値が、形式上高額で、これあわせて、最低弁済額も高額になってしまうため、返済能力を超えてしまう状況であったため、断念するにいたった。

弁護士の見通し

生活費の不足による借金であり、免責については、認められるが、依頼者については、相続で取得した、田舎の評価額のない土地や、流通性のない株式を保有していたため、財産の調査等のため、管財事件になることは避けられない状況であった。

サポートの流れ

相続不動産の評価については、相続不動産の一部を売却した際に、仲介した不動産業者に、不動産の評価額の見積書を作成してもらい、裁判所に提出した。株式の評価について、当該会社の決算書と貸借対照表を提出し、1株あたりの純資産額を疎明し、その後の処分については、破産管財人に委ねることとした。

依頼者は、年金とアルバイトで生計を立てており、同居家族の生活費の面倒も見ていたため、管財費用の30万円の用立てが非常に難しかったが、債務整理の処理の進行のために不可欠な費用であることを依頼者に説明し、説得したところ、なんとか用立てできた。

結果

不動産については、換価価値がないと破産管財人において判断され、破産財団から放棄となった。

株式については、貸借対照表上の1株あたりの純資産額は、高額であったものの、非上場株式であり、一般への高額の売却は困難であった。結局、当該会社の買取制度を利用することとなり、数万円程度での売却で決着した。

配当はなく、異時廃止で終結し、免責も認められた。

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